認定遺伝カウンセラーとは ABOUT GENETIC COUNSELORS

認定遺伝カウンセラーとは

遺伝と向き合うすべての人のそばで、“知る・考える・選ぶ”を支える専門家

私たち認定遺伝カウンセラーは、遺伝に関する医療や情報を必要とする患者さんやご家族に対し、
その思いに寄り添いながら、必要な情報を整理し、ご家族の選択を支えていく専門職です。

認定遺伝カウンセラーの仕事

対話を通じて、遺伝性疾患とともに歩む人の人生を支える

認定遺伝カウンセラーは、がん、神経疾患、先天性疾患など、遺伝が関与するさまざまな疾患を対象に、患者さんやそのご家族と向き合います。
「この病気は遺伝するの?」「家族に伝えるべき?」といった疑問や不安に対し、医学的な情報をわかりやすく伝え、疾患があってもその人らしく過ごしていけるようにサポートします。
一度きりの関わりではなく、必要に応じて長期的に伴走しながら、検査・診断・予防・意思決定、その他のライフイベントに合わせてともに歩む役割を担います。

診療科を超えてゲノム医療をつなぐコーディネーター

認定遺伝カウンセラーは遺伝が関わるさまざまな診療科を横断して活動しています。
また、ゲノム診療を専門としていない医師や看護師、臨床検査技師といった医療チームの他の専門職に対して、患者さんの思いを共有するだけでなく、適切な遺伝子検査の提案、検査結果の遺伝学的な解説、最新のゲノム関連指針の周知などを通じて、患者さんご家族が総合的に質の高いゲノム医療を受けていただけるように働きます。

医療機関に限らず、検査会社、大学、行政機関など、遺伝の知識を必要とするあらゆる場で活動

認定遺伝カウンセラーは、病院などの医療現場にとどまらず、検査会社での遺伝学的検査結果の解釈支援や社内教育、大学・研究機関での教育・研究活動、行政機関での政策立案や啓発事業など、幅広い分野でその専門性を発揮しています。
遺伝情報が社会の中でよりよく活用されるよう、多様な現場で活動する専門職です。

もっと!認定遺伝カウンセラーの具体的な業務内容~遺伝カウンセリングの現場から~

認定遺伝カウンセラーは、単に「遺伝の説明をする人」ではありません。
ゲノム医療に関わる情報収集・準備・実施・記録・フォローアップといった一連のプロセスの中で、専門的な知識や技術を用いてあらゆる業務を行っています。

遺伝カウンセリングの準備

  • 予約の受付や変更の対応
  • 事前の聞き取り(患者さん・ご家族の意向や背景)
  • 遺伝子検査結果の確認・遺伝学的評価
  • 疾患や治療法に関する最新の医学情報の収集(文献検索)
  • 社会的資源(患者会・支援制度等)の情報収集
  • 倫理的課題の特定と分析
  • 患者説明用の資料作成

遺伝カウンセリング当日

  • 家族歴の聴取と家系図の作成
  • 疾患・遺伝形式・検査内容に関する説明
  • 社会的資源の情報提供
  • 不安や戸惑いなど、患者さん・ご家族の気持ちの受容と代弁
  • 同一家系内の他の家族への情報提供(希望があれば)

遺伝カウンセリング後の支援

  • 遺伝カウンセリング記録の作成・共有
  • フォローアップ電話や面談での継続支援
  • 検査結果や家系図の管理
  • 遺伝カウンセリング件数や検査件数などの業務データ集計

ゲノム医療の広がりを支える仕事

認定遺伝カウンセラーの仕事は、個々の患者さんへの支援にとどまりません。

  • 病院全体のゲノム医療の質を向上させるための職員研修や勉強会の企画・実施
  • 各診療科や職種間のコーディネーターとして、チーム医療を支援
  • 学会での講演、研究論文の執筆、学生への講義・実習指導といった研究・教育活動
  • ゲノム医療に関する社会的理解の促進や、制度づくりへの関与

専門性とコミュニケーション技術の両立

認定遺伝カウンセラーには、遺伝学やゲノム医療の学術的な専門性に加え、
患者さんや家族の価値観を尊重しながら寄り添う高度なコミュニケーションスキルが求められます。

 

※本ページ中の「遺伝子検査」は、生まれもった遺伝情報を調べる遺伝学的検査のことを指しています。

よくある質問

Q&A

皆様からよくある質問とその回答をまとめています。
困ったときにご活用ください。

お問い合わせ

CONTACT

ご意見・ご要望はこちらからお願いいたします。
お気軽にご連絡ください。